京都の町に機の音が響くようになったのは、いつ頃のことか?と、
地図を手に、京都の町並みを歩いてみる。
*【】をクリックして、それぞれの場所を訪ねてください
【 西陣 】

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【 今宮神社 】
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【 嵐山・法輪寺 】

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【 松尾大社・秦氏 】
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【 太秦・蚕ノ社 】
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【 大酒神社 】
地図を開く。
西陣の西の端を紙屋川(天神川)が流れ、やがて桂川と落合う。
西陣と秦氏、大きな二つの流れの上に今がある。
この先、どう織り続けてゆくのか、
流れは問いかけているのかもしれない。
『布の京都』を歩くと、どこもそれと知って訪ねなければ、
喧騒の時代、見過ごしてしまいそうなところばかりであったが、
ゆかりをたどれば、間違いなく、布と共に生きた人々の暮らしが、
まざまざとよみがえってくる。
足元に広がる人と布の歴史を、素材展を機にたどってみたい。
この企画に当たり、松岡未紗著「衣(ころも)風土記Ⅰ~Ⅳ」
(法政大学出版局)を参考に、『布の京都』を歩いてみました。
この手がかりがなければ、糸でつながる各地をたどることは、
できなかったかもしれません。
松岡さんは、この本のもとになった
「きもの風土記」(1980~87年)の執筆のため、
十数年におよぶ布の旅を全国各地にされています。
ここには、庶民が布とともに懸命に生きた姿が
お国言葉と共にいきいきと描かれています。
それからすでに三十年近い歳月が流れ…
今、素材展の参加者にぜひお奨めしたい本です。